水疱をつぶす?つぶさない? No.68 水疱ができる疾患はいろいろあります。 水疱は破ってはいけない、膜をとってはいけない、 と言われたりすることがあるのですが、 どういう意味があることなのかを解説します。 水疱ができる代表的な疾患 やけど、褥瘡(とこずれ)、糖尿病性水疱 水疱性類天疱瘡(自己免疫性水疱症のひとつ)など・・ 病気への対応はいろいろですが 「皮膚の水ぶくれ」をみたらどうするか 破ってはいけない、そのままにしないといけない、という話が広まっています。 確かに水疱をやぶいて皮膚をむいてしまうと痛いから、それはすぐにはしないほうがよいです。 【水疱の処置の基本】 1.穴をあけてたまった内容液を出す 私は尖ったハサミを使うことが多いです。 水疱の被膜がやわらかければ、セッシでひっぱるだけでも穴があきます。 2.水疱蓋と水疱底を密着させる 下は傷です。 浅ければびらん、少し深いと潰瘍とよびます。 なぜ水疱の蓋をとってはいけないのかというと、 この膜がが傷の保護になるからです。ドレッシング材で保護するのと同じ効果です。 軽いものは下に皮膚が自然にはってきてそのまま治ります。 3.数日様子をみて治ってこなければ被膜を切除してしまう ただし、下の皮膚がダメージが強いとそのままでは治りません。 いつまでも水疱の蓋をおいておくとだんだん汚くなってきます。 4-5日が目安、このままでは治らないと思ったら水疱の蓋(被膜)は切除して 潰瘍面を出して治療をしていきます。 糖尿病で皮膚の感覚がないとやけどをしても気づかないことがあります。 水疱は破ってはいけない、と思いこんでいたのでそのままにして感染をおこしてしまったりします。 ぷっくりした水疱にフィルムで保護は意味がありません。 水疱の下が黒くなっている、これは壊死組織といって深い潰瘍です。 水疱性類天疱瘡というのは自然に水疱ができてくる病気、別の動画で解説します。 飲み薬の治療が必要です。 なぜ破らないのか どういう意味があるのかを考えることが必要です。 何事も理由が大事 伝える時も理由があると、相手の腑に落ちます。 ◆◆ 関連コンテンツ【ドクター永井の皮膚科】 ▼病院のニキビ治療 ▼多汗症 〜ワキ汗の話 後編:ワキ汗の治療 良いお薬が出たよ! ▼多汗症 〜ワキ汗の話 前編:多汗の基本 ▼なにそれ? ツツガムシ病 ▼紫外線で老化する!? シミとシワ ▼キズパワーパッドの話 その2 ▼褥瘡の基本② 壊死組織をどうするか? ▼褥瘡の基本① 急性期と慢性期 ▼それは褥瘡ですか? ▼大人のりんご病 ▼単純ヘルペスいろいろ ▼丹毒とは? ▼水疱はつぶす?つぶさない? ▼凍瘡(しもやけ)と凍傷 ▼やけどに注意 ▼疥癬(かいせん)を広めない ▼キズパワーパッド使って良いですか? ▼ ヘルペスとは? 帯状疱疹と単純疱疹 ▼ 湿疹ってなに? ▼ 乾燥のスキンケア 〜皮膚のカサカサ、保湿しましょう ▼ ホクロのガン!?メラノーマとは ▼ 皮膚がんになるよ!高齢者の顔の赤いシミ ▼ じんましんの話 ▼ 足の水虫、爪の水虫 ▼ イボ、タコ、ウオノメ ◆◆出版しました!! これからの医療〜5つの「患者力」で自分と医療を守る! ◆◆ ドクター永井 風の道ホームページ ◆◆ ドクター永井の運勢鑑定 〜 人生再生診断 あなたの現状、強み弱み、壁を突破するには? → 無料ですが私のメルマガに登録されます〜 ◆◆「風の道」コンフリクト・マネジメント 【「人生のコンフリクトに対処する」メルマガ 登録はこちらから】 → ◆◆ 講演・研修お申し込み/お問い合わせはこちら →
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